―トドック電力のご利用ありがとうございます。さっそくですが、切り替えにいたった経緯について教えてください。
私たちにとって最大手のお得意先であるコープさっぽろ様が、電力小売全面自由化の2016年に電力事業を打って出ると聞いたときには「おっ!」と思いました。新しいことにチャレンジする姿勢も、環境に配慮したビジネスである点もコープさっぽろ様らしい試み。社内からも「協力しよう」という声が上がって、まずは職員それぞれが家庭用の電気を切り替えました。使ってみて分かったのは、それまでの電気と使用感は何ら変わらない上に価格の優位性もあること。切り替えない手はないわけです。その後、2018年にトドック電力が法人取引を開始したので、会社としても切り替えようということになり、現在は本社ビルだけではなく、道内にある20の支社・支店すべてでトドック電力を利用しています。
―使ってみていかがですか。
これまで2年間使用しましたが、コスト面での効果ははっきり出ています。具体的にいくらとは言えませんが、事業所1軒あたりの削減金額はささやかであったとしても、全ての事業所をトータルすると1年間でけっこうまとまった金額になります。そういう面では経営面としてもありがたいですし、ひいてはトドック電力が推進する、再生可能エネルギーを利用した「FIT電気メニュー」の普及の応援に間接的につながっていると思えば、意義のあることだと考えます。
―先ほど道内20カ所に支社・支店があるとおっしゃいました。会社の方針としても「北海道に根ざした企業」を掲げています。北海道への思い、地域に対する思いをお聞かせください。
酒類全体の販売量が右肩下がりで推移する厳しい時代の中で、私たちが20カ所の支社・支店をキープしているのは「地に足をつけた営業」「泥臭い営業」を大切にしているからです。人口がどれだけ減少しても、地域の酒屋さんは頑張って営業を続け、地元の方々にお酒を提供しています。だから私たちは地域に対する解像度を上げて、地域密着型の、よりこまやかな提案ができるよう努めています。必ずしも量販店やコンビニがある地域ばかりじゃありません。都市部と同じように販売していては地域のニーズに応えられないでしょう。地域の実情を無視した画一的な売り方はもはや通用しない。そのことを今回の新型コロナウイルス感染拡大で改めて痛感しました。すすきのと感染者の出ていない地域とでは、消費者の感覚が違うし、飲食店に求められるものも異なります。私たちは販売店のデータを解析し、縁の下の力持ちとしてよりこまやかに地域に寄り添ったサポートをしていく必要があると感じています。
―地域の販売店を支えるというお話がありましたが、地場で頑張っているメーカーはいかがでしょうか。
もちろん大切です。先日も道産酒普及拡大のための協議会に出席しましたが、北海道の日本酒やワインが全国的に注目されてきた中にあって、今回のコロナ禍は大きなダメージとなっています。メーカーが多くの在庫を抱えてしまっている状況です。コープさっぽろ様と連携して、メーカー・卸と三位一体で販売に力を入れていきたいと思っています。
―今後の展望について教えてください。
やはり同じです。地に足をつけて、お得意先のための卸であり続ける。それは創業71年たった今も変わりません。現在工事が進んでいますが、来年10月には倶知安町に現支店を移転し、エリアを拡大した新しい支社(支店)を開設する予定です。敷地面積6000坪の大型支店です。敷地内にはトドックセンターも併設します。新しい支店では、小樽、ニセコ、岩内など後志管内すべてのお得意先をカバーします。後志エリアは近年ワイナリーが増え、北海道を代表するワイン産地に成長しています。一方で現在はコロナ禍で減っていますが、外国人観光客の需要も見込めます。道内の他地域とはちょっと視点を変えた販売が可能となるでしょう。
私たちは北海道に軸足を置く企業として、今後もしっかりと地域に根を張り、地域経済の活性化、持続可能な地域づくりに貢献していきたいと考えています。
最後に一言。トドック電力はお得なので、皆さんぜひ切り替えてくださいね。