SPECIAL もっとわかる、エネルギーのこと

#スイッチのうら

王子・伊藤忠エネクス電力販売株式会社 代表取締役社長 尾崎信介さん

#008 尾崎信介さん

趣味は登山。関東圏を中心に山登りへ出かけるのが休日の楽しみ。じつは初めて本格的な登山に挑戦したのは北海道の十勝岳なのだそう。「北海道の山は見晴らしがよく、清々しさが全然違います」。

食品が生産者から食卓に届くまで様々なひとの手をリレーするように、電気も家庭の届くまでには色々な人の力が必要です。「コープのでんき」を発電所から調達しているのが王子・伊藤忠エネクス電力販売株式会社(OJEX)。社長の尾崎信介さんにお話を聞きました。

心を育むエネルギーをお届けしたい。

 「私たちは王子グリーンソース株式会社と伊藤忠エネクス株式会社の合弁会社として、2015年4月より電力販売を行っています。私たちの強みの一つは、王子製紙グループと伊藤忠エネクスグループが持つ全国10拠点の発電所と国内各地の契約電源をベースに、安定した電力供給を実現していることです。電気は生活に欠かせないエネルギーですから、安定供給は私たちに課せられた使命です。もう一つの強みは再生可能エネルギー(FIT電気)に力を入れていることです。私たちが供給する電力の54%が再エネ由来で、これは業界でもトップクラスです。今後も伊藤忠エネクスグループの再エネ電源開発はまだまだ進みます。世界は今、脱炭素社会、再生可能エネルギー中心の社会に大きく舵を切っていますが、私たちは国内において再エネの普及拡大に貢献できたらと考えています。

江別市にある王子グリーンエナジー江別株式会社江別発電所。間伐材や未利用資源を活用した木質チップを原料に電気を作る木質バイオマス発電所です。

 自然豊かな北海道は再エネの適地といわれています。特に風況に恵まれ、風力発電に関しては最適地という評価を受けています。そうした意味でも今後ますます再エネの供給基地として期待が高まるわけですが、一方で基幹系統の空き容量がほとんど”ゼロ”で新しく再エネ電源を開発しても送電線につなげないという課題もあります。せっかくのポテンシャルを生かせる状況に社会が進んでいくことを願うより他ありません。

 コープさっぽろは全道に181万人の組合員さんがいて、世帯数に占める割合は65%と伺っています。北海道におけるSDGsの取り組みも率先して推進されていますし、RE100(※)を国内でもいち早く宣言しました。地域の方々とダイレクトにつながるコープさっぽろのような組織が再エネ普及に取り組む姿勢はとても素晴らしいですし、そのパートナーとして私たちもお力になれたらと思っています。私たちは電気を安定的に送ることを通して、電気を利用する皆様の心を豊かにし、心を育むようなエネルギーをお届けしたいと常々願っています。今後は、地場に根差した電気のデジタル化を進めることで、電力量の見える化にとどまらず、お子さんや高齢者の見守り、防犯、ヘルスケアといった価値の提供を通じて、誰もが住みやすい、優しい社会の実現を目指していきたいと考えています」。

王子・伊藤忠エネクス電力販売株式会社

王子グループが保有する豊富な電源と、全国各地に点在する契約電源をベースに、さまざまな企業に再生可能エネルギー由来の電力を供給しています。

https://ojex.net/

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