SPECIAL もっとわかる、エネルギーのこと

#スイッチのうら

3つのキーワードで探るスイッチ的まちづくり


#005 勝井勝丸(かつい かつまる)町長

池田町ってこんなまち
十勝平野の中央やや東よりに位置し、人口は約7,000人。特産の十勝ワインは1963年、全国初の自治体経営ワイナリーとして誕生し、醸造所である池田町ブドウ・ブドウ酒研究所は"ワイン城"と呼ばれ、親しまれています。また、DREAMS COME TRUEのボーカル・吉田美和さんの故郷としても有名。

~池田町~
各市町村の取り組みやビジョンからこれからのまちづくりに必要なスイッチ<切り替え>のヒントを紐解きます。今回は池田町の勝井勝丸(かつい かつまる)町長に"エネルギーの未来予想図"を聞きました。

キーワード.1 日照時間

「池田町の町長を務めております、勝井と申します。わが町のイメージといえば、ワイン城やいけだ牛が有名かと思いますが小豆、じゃがいもといった農産物も豊富にとれる農業の町です。また、あまり知られていないかもしれませんが、北海道でも一位、ニ位を争う”日照時間の長い町”でもあります。これまで町では新エネルギー導入の可能性を探り、牧場の家畜糞尿、風力や水素などいろいろな自然エネルギー源の調査と実験を行ってきました。現在も可能性を探りながら、コスト面やメリット・デメリットを考慮して実現化への模索を続けていますが、中でも強みである日照時間の長さを生かした太陽光発電に力を入れています。太陽光発電に関しての調査では”道内トップクラスの好条件である”とお墨付きをいただいており、一般住宅向けに太陽光発電の導入の補助金を積極的にサポートするなど、町全体で池田町ならではの自然条件をエネルギーとして活用すべく、取り組みを進めています」。

キーワード.2 約6割が森林

「基幹産業は農業ですが町の面積の6割は森林で、現在、町内のカラマツ人工林は木の伐採期にあたる40年~50年を超え”長伐期”を迎えています。健全な森林を維持するためには”切って植える”のサイクルをめぐらせていかなければなりませんが、海外の木材が流通するようになって相場が下がっていることや、コンクリートなど他の材の台頭により、国産木材の取り巻く環境は厳しくなっています。また、工場へ出荷できない枝などが林地内に散在し、造林を行う際の支障となっているため、全体で見て木材の有効活用が必要だと考えます。そうした中”木質バイオマス活用”への着手を始めました。2019年度に林野庁の補助事業である『地域内エコシステム』構築事業の採択地域に選定され、これから木質バイオマス活用事業が可能かどうかの調査を重ねていきます。森林資源を利用することができれば、エネルギーコンテンツを増やすことができ町や町民の気運も高まるはず。ただし、ワインやブランデーの熟成樽であったり開拓当時から続く炭焼きであったり、町と木の付き合い方にはこれまで長い歴史があります。最初から燃料として燃やしてしまうのではなく、別の形で人の暮らしに寄り添い木の役割をまっとうした一番最後に、エネルギー源として活用できれば理想的だと思いますね」。

キーワード.3 エネルギーは発展の源

「十勝エリアは全国トップクラスの食糧自給率を誇り、池田町も食のものづくりに関しては自信を持っております。十勝では少ない稲作も行っている土地で、町内産の小豆は全国の名だたる銘菓の原料として契約栽培に指定されているほど。そうした高い品質とブランド力を育むものづくりに欠かせないのが”エネルギー”の存在です。資源のみならず人やものなど、町の発展の源はいろいろなエネルギーから生まれます。どの町も人口は減少傾向にありますが、元気がある魅力的な地域には、移住される方も増えるでしょう。住みやすい町を追及する未来の目標は”化石燃料を使わない町づくり”。今後、何十年かかるかわかりませんが、町民の皆さんの暮らしを”全て自然エネルギーで担い、余剰電力は売って町に還元”したい。そのために、具体的にどういうことができるのか?トドック電力の方々の力も借りながら、自然エネルギーの活用と運用に向けて一歩ずつでも未来へ踏み出していけたらと思います」。

でんきをつくるひと、でんきをとどけるひと、
でんきで工夫するひとを紹介します。

スイッチのうら

#003

戸田建設株式会社
戦略事業推進室
エネルギー事業部 
副事業部長 佐藤 郁さん

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#002

十勝清水バイオマス
エネルギー株式会社(清水町)
代表取締役 泉谷 哲人さん

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#001

JEN昆布盛
ウインドファーム発電所
所長・佐藤 優さん

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ノサップ産商 滝澤孝さん
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株式会社 江別発電所 
所長 金子 悟さん