私たち東京都市サービス株式会社は設立以来約30年にわたる熱供給事業を通して培った技術をベースに、お客様のニーズに応じて、電力を含めたさまざまなエネルギーをワンストップで供給する総合エネルギーサービスを展開しています。2021年2月(予定)にコープフーズ石狩工場様がオンサイト型の熱電併給設備を導入しますが、私たちは、その設備計画から燃料調達、さらには日々の運転やメンテナンスまで、ワンストップでお手伝いをさせていただいております。熱電併給設備を導入することで、石狩工場は自前で電力と熱をつくることができるようになり、たとえ北海道胆振東部地震のときのようなブラックアウトが発生しても継続して食品製造を行うことが可能となります。こうした非常時における事業継続のための仕組みづくりを『BCPサービス』(下コラム参照)と呼びますが、これも私たちの仕事です。北海道は本州に比べて気温が低く、エネルギーに関しては暖房や加熱の需要が大きい地域です。また、食料品の製造業が多く、そのプロセスにおいても多くの加熱を必要とします。このような加熱主体のエネルギー構造に加えて、BCP対策への道民意識の高まりもあり、常時の省エネと非常時のBCPを兼ねた熱電併給型の発電設備(コージェネレーション)が活躍できる場面が多いと考えています。ただし、コージェネレーションは、より省エネ性を発揮しようとすると、発電に伴って発生する排熱を有効活用する技術が必要です。その設備計画や運用面において、私たちがお役に立てるものと自負しています。
今回、コープフーズ石狩工場様がBCP対策に取り組む最大の目的は、非常時にも食品の流通を絶やさないための社会維持活動であると聞いています。北海道において幅広く食のインフラを支える使命を負っているコープさっぽろ様が、率先してこのような取り組みを行うことはたいへん素晴らしいことです。また、全道に180万人の組合員さんを抱えるコープさっぽろ様が、電力の小売を通して再生可能エネルギーの普及に大きく貢献されていることは、とても意義のあることだと思います。私も北海道が大好きです。これからも事業展開を通じて、『環境にやさしい安心な社会』の実現を目指してまいります(談)。
今日はありがとうございました。アノ…、質問よろしいですか。お話の中にでてきたBCPという言葉、これって何ですか?BCGの仲間ですか?
アハハ、BCPとBCGはまったく別モノです。「でんき」と「てんき」ぐらい違います。BCPはBusiness ContinuityPlanの頭文字を取った言葉で、事業継続計画と訳されます。もし企業がテロや災害、システム障害、不祥事といった危機的な状況下に置かれても、企業が生き延びるために、重要な業務を継続できるような方策を用意しておくことです。